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声優学校の教科書には、どんなの?

声優はこの数年で人気職業の上位に必ず現れるような人気の職業となりました。そして東京だけでなく、地方都市にも養成所や声優学校が続々と作られています。

そんな声優学校には、いわゆる検定に受かったような教科書は存在しません。

どんなことを学ぶの?

古典的に知られている「外郎売(ういろううり)」のような発声の稽古となる音読の素材などは沢山ありますが、そういったものが一冊にまとまって、これを読めば声優の基礎はばっちり身につく!というものは殆どないのです。逆に、経験豊かな講師が拘って教えたい部分をまとめたプリントなどが配られることが多く、その一枚一枚をファイルに綴ってためたものが、それぞれにとって大切な教科書になっていくのでしょう。

母音と子音を意識して一文字ずつの発音にこだわったボイストレーニングのポイントなどを自分で書き込んでいけば、それを見る度に意識をしなおし、より一層身につくようになるのでしょう。それ以外にも、気になる部分はコピーして部屋やトイレの壁に貼り、目にするたびに繰り返し勉強する素材にもできます。

さらに、勉強の課程が進んでいけば、声優学校でも朗読劇やストレートプレイの演劇を実習課題としてこなし、内外に向けて発表することも増えていきます。そういった場合に、配られた台本は何よりの「教科書」となります。

自分に割り当てられた役だけでなく、他のキャストの部分も、ただ文章としてそこに書かれているのではなく、その文字が、言葉が、どう活きた芝居として作り上げられるのか、稽古が進むたびに、そんなポイントがどんどん蓄積されていくからです。

与えられた役がどんなキャラクターで、何を考えていて、そこから、どんな声で、どんな喋り方をするのかといった総合的な学びを繰り返すチャンスなのです。

声優は声だけで芝居をすればよいという訳でなく、本来、全身で魅せる芝居の殆どを削ぎ落して、声だけに全てを載せて演じるという、とても難しい仕事なのです。画面の裏側でどう演じるかを小さな仕草や表情、喉や腹筋、果ては床に踏ん張る足や握りしめる拳に至るまで、声に集約して演じなければなりません。

逆に、体を普通に使う演技が出来ない人に、それが務まるわけがないのです。よって、声優の素地を作るために必要なエッセンスが、課題で与えられる台本の隅々にも凝縮されて詰まっていくのです。

声優の教科書とは、与えられた課題の全て

よって、声優の教科書とは、与えられた課題の全てであり、そこに自分で書き込みをしたり、ポイントを調べて付け足したりした結果が、自分用にそれぞれカスタマイズされた教科書となるのです。演出家によっては台本への書き込みを嫌う人もいます。それによって解釈や芝居が縛られてしまったり、自分の役の演じる部分だけを切り取ってしまうように感じ、総合的な芝居の流れを阻害してしまうようだという説もあります。

しかし、その課題を通して感じたこと、得たこと、吸収したこと、そのすべてが学ぶ人の「教科書」となるのです。

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